■ 7月6日 アジサイの葉化病をご存知だろか。花が緑化し、2〜3年で衰弱し枯死するという病気だ。ファイトプラズマと呼ばれる病原菌の感染で花が葉と同じ緑色になる。感染は昆虫により媒介されると考えられているが、媒介昆虫は現在のところ不明。感染株の接触や感染株を切ったハサミでも感染すると言われている。風や虫でどんどん拡大するということは日本全国から報告が寄せられるようになった今、大変危険な状況と言わざる得ないのではないだろうか。 緑のアジサイは人気があり、私も好んで使ってきた。この病気を知らなかったからだ。市場では今でも高値で取引されている。売る側だけでなく、おそらく生産者も知らないということなのだろう。 緑色のアジサイはボリュームがあり、しかも緑だから、どんな花の色の組み合わせにもマッチするし、使い方によっていろいろな楽しみ方ができる。様々な用途に対応できるのも人気の秘密であろうと思う。誰もが好んで使っていたものが病気による緑化だったとは本当に残念でならない。 知らないとは恐ろしいこと。病気にかかった株は消却処分しかないそうだ。そして新たに植えることになる。私の住む場所は敷地内に多種のアジサイが植えられており、近年もりもり育って来てそれは見事。本当は高幡不動まで行かなくても十分なのだが、このあたりで何時間もねばって写真を撮っていたら怪しい住人になってしまうので、遠慮している。とにかくこの病気が一旦入って来たら大変なことになると想像している。鎌倉や箱根の強羅などアジサイで有名な地でも報告例がある。日本人が愛してやまないアジサイに、この恐ろしい病が拡がらないことを祈るばかりだ。 近年人気が高まりあちらこちらで見られるようになったアナベル。この花は緑から白へと変化し、最後花が乾くと再び緑になる。葉化病ではない。
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