題名   




■ 4月22日


メタセコイアの新緑が美しい。
芽が出始めたと思ったら、あっという間にふさふさになり淡い緑が爽やかに揺れている。
この時期にしては記録的な寒さに見舞われたここ数日だったのにぐんぐん新芽が育ち、北風に煽られてたくさんの実が落ちた。新旧交代の時季だ。
昨日は大雨だったけれど午後から晴れたのでコートをしっかりと着てメタセコイアの実を拾いに出た。雨上がりで実は鱗片をしっかり閉じている。鱗片の間に細い枝や葉、小さな虫がはさまっているものもあって、選びながら拾っていたけれど、途中から面倒くさくなり、とりあえず厚く重なった落ち葉といっても粉のように細かくなって堆積しているのだが、その上に落ちた実だけを拾うことにした。
最近朝ドラの「あまちゃん」にはまっている。その中で主人公のアキに海女のおばあちゃんが「ウニは銭だと思え〜」と言う場面がある。ウニが500円くらいとしたらメタセコイアのこの小さな実は10円くらいかなと思う。「銭か〜」とこのシーンを思い出しながら拾っていたらあっという間にスーパーのビニール袋いっぱいになった。帰宅して、かごに入れベランダに干すことにした。
そして今日。すっかりいいお天気になったものの北風がまだ冷たい。この時期にこんなに大きな低気圧がやってきて東北では雪、都心でも最低気温が5℃というのは42年ぶりとかでテレビで大きな話題になっていた。メタセコイアの実は北風にあたって鱗片が開き、ごみがとりやすくなった。どれぐらいの量かを確かめたくて、A4サイズの紙が入っていた段ボール箱に包装紙やワックスペーパーを敷いて、高級なベッドを用意した。掃除した実を入れたらなんだか立派なギフトボックスのようになった。デパートのギフトコーナーに並べてもおかしくないんじゃない?と自分ひとりで感心する。これがウニだったらおいくら¥¥?といつの間にかつぶやいていた。メッチャセコイヤ…私。