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今回の展示内容は、副題の「Calendar & Photo Book」の通り、 花をあしらった2005年の大型カレンダー(ポスター)と、数々のphotobook、そして新作のパネルなど。前回のアユミギャラリーではビーズの作品だったカレンダーが、今回は季節の花をテーマにまとめられている。一年中花を追って過ごすmanboさんの「こよみ」そのもの。manboさんが撮る花たちは相変わらず饒舌にいろんなことを語りかけてくる。
このポスター型カレンダーはパノラマサイズの卓上カレンダーに形を変えて会場で販売されていた。manboさんの個展の作品は、これまで通りすべて自宅プリントだが、この販売用カレンダーだけはオフセット印刷によるもの。自宅プリントとオフセットでは色の表現方法がまったく違うが、書籍の制作を通して、媒体が変わっても作品の持ち味を生かせるという自信がmanboさんに備わったのだろう。印刷を担当したのは、書籍「ことばの花束」を手がけた精興社さん。書籍の制作でmanboさんの作品を扱った経験と信頼関係が活きてか、卓上カレンダーもとてもきれいな仕上がりになっていた。
玄関正面の広い壁面を飾る花のカレンダー。
カレンダーに続くのはパネルの壁。新作、旧作織り交ぜて、紙質と発色にこだわった作品が並ぶ。
photobookは、ページをめくるごとに驚きと感動が。 本の形にすることで、バラバラの写真にストーリーが生まれる。構成の妙。
ギャラリーの奥へ進むと、photobookの部屋。この四畳半ほどの小さなスペースが、てのひらサイズのphotoboookにちょうど良い。部屋の隅に置かれたベンチに腰掛けて、夢中でページをめくる来訪者までがギャラリーに溶け込んでいるようだった。てのひらサイズとはいっても、すべてのphotobookを見るには結構な時間がかかる。改めて構成されたphotobookは、こうして一気に見ると鮮烈な印象を受ける。やはりmanboさんのphotobookは素晴らしい!


ギャラリー内では、今回もmanboさん特製ポストカードが販売されていた。毎回、写真展を観に来られた方々のお土産用に準備しているもので、今回はさらに紙が立派になっていた。自宅プリントとしては最厚であろうと思われるが、実際ミスプリントの山で、とても苦労したのだとか。「もうこの紙ではちょっと作れないかも。売り切れ御免かな」とmanboさん。しかし、この発色はすごい。コスモスのピンクやイチョウの黄色、淡い色、深い色、どれもよく出ている。案の定大好評で、最終日には何種類かが売り切れていた。
ギャラリーの奥はphotobookの部屋。壁面に水平に取り付けられた棚の上で、13冊のphotobookたちが鮮やかさを競っていた。
manboさん特製ポストカード。超厚手なマット紙の上で、花たちが鮮やかに咲いている。
ポストカードを額装したもの。とってもカラフル!

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